私のこと

しほちゃんのほいくえん 1

ブラック保育園シリーズが長くなりそう(?)なので
並行して別のシリーズも書きます。

私は子どもの頃の記憶がたくさんある方です。
もちろん印象に残っているものだけですが、1歳半からの記憶があります。

子どもの頃は自分の思いを口にするのがとても苦手で、心の中の思いを外に出さなかった(出せなかった?)せいか、今でもその「思い」がしっかり残っています。

保育園での思い出も、たくさーーん残っています。
保育園に通っている一人の子どもが、何を思い、何を感じたのか・・・。
ちょっと覗いて頂けたら嬉しいです。

当然、すごーーーーく昔の話です。
今の保育ではありえない描写もあるかもしれません。
ブラックどうこうではなく、時代が許していたものとして見て下さいね。

初めて通った保育園

しほちゃんは、2歳でR乳児保育園に入園しました。
早世した祖母が働いていたという縁のある園でした。


お寺のひろーーーーーーーーーーい保育園でした。
(但し、2歳児の感覚で)

先生はたくさんいて(乳児園だものね)、
どの先生のことも好きでした。

「れいこ先生」だけ名前も覚えています。

先生をもっと好きになった日

ある日のこと・・・

先生が「帽子を持っておいでー」と言って、お部屋を出て行きました。
大好きなお散歩です。
篠崎神社や近くの消防署に行くのがお決まりのコースで、しほちゃんはどちらも好きでした。

急いで自分の引き出しを開け、帽子を取ろうと思ったのですが・・・
どれだけ探しても見つかりません。
いつもはある黄色の帽子です。

「おいていかれる!」
しほちゃんはそう思いました。
もっともっと一生懸命に探しました。
ママが入れてくれた着替えの服はもうぐちゃぐちゃです。

気がつけば、お部屋には誰もいません。
みんな帽子をかぶって靴を履いているのです。
涙が出てきました。

その時です。

先生がしほちゃんを探しに来てくれました。

(しほちゃんだけおさんぽにいけない・・・)
そう思いましたが、言えませんでした。
でもこのままでは本当にひとりぼっちになってしまいます。

とてもとても頑張って
「ない」
と言ってみました。

先生はそんなしほちゃんを見て、にこにこ笑いました。
くすくす笑いながら先生が、しほちゃんの引き出しの服をかき回しました。
すると・・・

あんなに探しても見つからなかった帽子が、すぐに出てきたのです!
しほちゃんは不思議でたまりません。

(せんせいはすごい)

しほちゃんはまだ「まほう」という言葉を知りませんでしたが、先生はそういう不思議な力を持っているんだと確信したのでした。

先生の不思議な力を見た後のお散歩の行き先は覚えていません。
でも先生が「特別に」と避難車に入れてくれました。

しほちゃんはとても小さかったので、きっと歩くのが遅かったんでしょうね。
でもこのことは帽子のこととセットで、しほちゃんの心を「いいきもち」にしたのでした。

へつづく>

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