保育学生さんへ

保育実習に持参する絵本の選び方

保育学生のみなさん、実習は行きましたか?

保育実習は始まる前の準備も少し大変ですよね。
エプロンに手作りの名札を付けたり、保育教材を作ったりしたのではないですか?
そして比較的すぐに用意できそうな「絵本」のセレクト、後回しにしていませんか?

実習には必ず絵本を持参するように学校から指導を受けていると思うんです。

「絵本を持参する」とは「絵本を自分で選んで持参する」ということです。
あらかじめ選んだ本があれば、あとはバッグに詰めるだけですが、実際は自分で選ぶという作業があるんですね。
その自分で選ぶという作業を軽く考えていた為に、その段階になって焦る学生さんは多いです。

今回は保育実習に持参する絵本の選び方についてお話ししたいと思います。
まさに今!焦っている学生さんやこれから実習予定の学生さんの参考になれば幸いです。

実習用絵本の選書が難しい理由

意気揚々と絵本を選びに行くと、たくさんの絵本にわくわく!!

たくさんあるからすぐに選べそう!・・・と思ったのに

手に取っては・・・

やめ・・・

手に取っては・・・

やめ・・・

気がつけば時間だけが流れていく・・・・
なんてことはよくある話です。
(あなただけじゃないから安心してね)

実習用の絵本を選ぶことが難しいのには理由があるんです。

理由① 自分のための本ではない

その選書が自分の趣味の為、余暇の為であったなら、そんなに悩むことはないはずです。
対象が自分なので「この作家さんの文章が好き」「何となく面白そう」など自分の素直な感覚だけで選ぶことができます。
もし選書に成功したら「あ〜いい本だったなぁ」と気持ちが充足され、失敗したとしても「イマイチだったな」で終わります。

だけど実習用の絵本となると対象は子どもたち。
自分以外の人なのです。
その本を楽しんでくれるか、喜んでくれるか、どう受け止めるか・・・など気になる点がいっぱい!!!

人の為に選ぶんですから簡単に行かなくて当然です。

理由② 読み聞かせ対象の子どもたちを知らない

親が我が子に絵本を選ぶ、担任保育士がクラスの子どもの為に絵本を選ぶ、ということは実習用絵本を選ぶより簡単だと思います。
なぜなら対象となる子どもをよく知っているからです。

食べることが好きだから食べ物の絵本にしよう
最近アリに興味津々だからアリの出てくる絵本にしよう
もうすぐ夏祭りだからお祭りの絵本はないかな?

そんな風に、子どもたちの興味や状況を把握した上で反応を想像しながら選ぶことができるのです。

それに反して、実習生のみなさんは実習に行くまで子どもたちのことを知りません。
子どもたちの情報でわかることと言えば、クラスくらいではないでしょうか。

読み聞かせの対象の子どもたちを漠然にしかわからない。難しくて当然です。

最初から「実習用絵本の選書は難しいもの」と知っておけば、その時になって焦ることはなくなります。難しくて当然なんだ!と思って選書の時間に余裕を持たせておきましょうね。

実習用絵本の選び方

では!
いよいようめ先生流保育実習に持参する絵本の選び方をご紹介します!

STEP1 読み聞かせをするクラスを知っておこう

読み聞かせをする、つまり実習をするのが何歳児なのかを把握しておきましょう。
0歳児さんと5歳児さんでは選ぶ絵本が変わってきます。
実習前のオリエンテーションで確認しておくといいですね。

何歳児に入るかわかったらそのクラスに合わせた絵本を数冊選びます。
全クラスに入る場合は各クラスにそれぞれ数冊ずつ用意が必要です。
どのクラスに入るかわからない、という場合も各クラスに数冊ずつ用意しておきます。どのクラスに入ることになっても対応できるようにする為です。

縦割クラスの場合は、年齢の低い子どもに合わせて選びます。
難しすぎる絵本はありますが、簡単すぎる絵本はないんです。
0歳児さんに年長児向け絵本の読み聞かせはできませんが、年長児さんに赤ちゃん絵本を読むことはできるのです。
保育園では縦割のクラス編成でなくても、時間によって縦割になることがあります。(早朝や夕方に多いです)そんなときも年齢の低い子どもに合わせて選んだ絵本を読みましょう。

STEP2 書店か図書館へ絵本を選びに行こう

普段AMAZONや楽天ブックスなどWEBで書籍を購入する方も多いと思いますが、実習用の絵本は実際に開いて読んでみて選ぶことが大切です。

実際に絵本を手に取って、絵や言葉、内容だけでなく、ページ数や本の大きさ、片手に持った時のバランス具合などもしっかりみて選びます。

書店でも図書館でもどちらでもいいのですが、小さすぎる書店は絵本の品揃えが良くないこともあるので注意が必要です。大型書店はたくさんの絵本があるのでおすすめです。(保育書籍も充実してるしね)
図書館の絵本も充実しているところが多いように思います。図書館では大型絵本や紙芝居の貸し出しをしているところもあります。普通の絵本と併せて用意しておくと子どもたちに喜ばれるかもしれません。
但し、夏休み時期などは既に借りられている場合も多いです。図書館だけで済ませてしまおうとせず書店にも足を運ぶようにした方がいいですね。

STEP3 絵本を悩みながら選ぼう

え!!!
悩まず選ぶ方法を教えてくれるんじゃないんかーーーーーーい!!!

ってなったあなた。
あまいです。笑

絵本は自分で悩みながら選んだ方がいいんです。

ですがそれは、
実習生たるもの、絵本くらい自分で選ばなくてどーする!
・・・という先輩保育士として厳しさを追求しているわけではありません。(←大事。笑)

この絵本は簡単過ぎるのかな。これだと難しいかな~。
このお話有名だけど、もう見飽きてるかもしれないな~。
これは面白いけど、クラスで読むには本が小さいかな。
後ろに3歳~って書いてるけど、2歳で読んだらだめかなあ。

そうやって悩みながら選ぶことこそが大事なのです!

悩みながらで大丈夫!
迷いがあってOK!
自信なんていらないです!!

難しいかもしれないけど面白そうだから持って行ってみよう。
念のためにもう少し簡単な内容のものも持って行ってみよう。
有名な絵本だけど、私はこれが好きで読み慣れてる!

迷いながらも、そうやってその迷いに折り合いをつけた絵本を数冊選んで下さい。

<注意> 対象年齢を鵜呑みにしないで

絵本や遊び(集団遊びやふれあい遊びなど)の対象年齢を表すことってとても難しいのです。(セミナーでもよくその話をするのですが・・・)
絵本自体に書かれていたり、WEBで書かれている「対象年齢」というものは、目安にしか過ぎません。

子どもたちの月齢、普段の遊びや生活、発達の状況、園や家庭での経験、などによって違いは大きいです。
同じ年齢であっても、クラスが違えば合う絵本は変わって来ます。
WEBなどの情報に振り回され過ぎることのないように気を付けましょう。参考にするのは構いませんが、あなたの目で見て判断することが大事です。

実習生ではなく一保育士となり担任となれば、しっかりと我がクラスの子どもに合う絵本というものがわかるようになりますよ。

悩んで選んだからこその学び

選んだ絵本を子どもたちに読んで下さい。

そして、学ぶんです。学べるんです。

この絵本は見慣れているみたいだったけど、おかげで反応がよかったな。 
繰り返しの部分が盛り上がったなー。
ちょっとお話が長すぎたのかな、途中で飽きたみたいだったな。

あなたが自分で選んで読んだからこその学びが、そこにはあるんです。

実習指導者は実習生に完璧を求めているのではありません。
実習生が先生になったときのことを考えて、「先生の仕事」をなるべく多く体験して欲しいと思っています。

絵本の読み聞かせはそのひとつですが、先生の仕事は「読み聞かせること」だけではないんですね。
子どもたちのことを考えながら子どもたちに合う絵本を選ぶこと、それもまた先生の仕事のひとつなんですよ。

選んだ絵本が失敗でも構わないのです。
そんな失敗を経て、少しずつ絵本選びがうまくなっていくんです。
だから、自分で悩みながら選んでみて欲しいんです。

それでもどうしても選書に自信が持てない場合

選書に自信が持てなくても構わないと書いたのですが、あまりに自信がなさすぎて不安!という場合もあるかもしれません。
そんな時におすすめの方法があります。

それは、「実習指導の先生に相談する」という方法です。

あらかじめ「絵本を持参したのですが、子どもたちに合うか自信がないので確認をして頂けますか?」と指導保育士(そのクラスの担任の先生)に相談するんです。

きっと快く相談にのってくれると思いますし、持参した絵本が合わなかった場合は、園の絵本を貸してくれることと思います。

但し、読み聞かせの直前では対応できないこともありますし、保育中はじっくり相談にのれません。クラスでの実習反省会の時や、読み聞かせ予定の前日の午睡時間などを見計って相談するようにしましょう。

ちなみに、指導保育士によって指導法が違うと思います。
持参した絵本を先にチェックし、子どもたちに合うかみてくれる先生もいれば、いきなり「読んでみて」と言うタイプの先生もいます。
後者の場合の先生でも、実習生の方から事前に相談した場合は大抵相談にのってくれるはずですよ。

指導保育士からのアドバイス

読み聞かせをした後に、指導保育士は選書のこと以外にも多くのアドバイスをしてくれると思います。

読む速度やページめくりのタイミング、本を持つ手の位置や高さ、めくる手の位置、本の傾きなど。
これらは現場の先生だからこそ気が付くことです。

「叱られた~」「注意されてばかり~」と落ち込んだり、イライラしたりせず、「教えてもらえてありがたい」と素直に受け取って学びにしましょうね。

これは絵本の読み聞かせに限らず、保育実習全般において言えることです。

おわりに

子どものための選書って、大事な人へのプレゼント探しに似ています。

これはどうかな?
気にいってくれるかな?
喜んでくれるかな?

そんな想像をしながら選ぶことって、選んでもらうのと同じくらい幸せだと思うんです。
保育実習の準備はきっととても大変ですし、緊張もあるでしょう。
ですが大事な人へのプレゼント探しと同じに思えば、難しく悩める絵本選びも楽しくなりませんか?

あなたが一生懸命選んだ絵本、喜んでもらえたらいいね☆