保育士として

水遊びできなかった子どもの保護者にしたい配慮

水遊びの楽しい時期になりました。
今年度はコロナの影響でプール遊びができないという園も多いでしょうが、水遊びはみなさん工夫をしながら楽しんでいるようですね。

どんな水遊びをしようかな、色水でジュース屋さん?
あわあわにして洗濯ごっこ?金魚すくい?
子どもだけでなく先生方もきっとワクワクしながら保育計画をつくっているのだと思います。

そんな中で絶対に忘れて欲しくないな〜と思うのが「水遊びができない子ども」への配慮。
水遊びには敵わなくとも匹敵するくらいに楽しいことを用意したい!
子ども一人一人を大事に思う先生はきっとそんな風に考えていることでしょう。

でもその水遊びができなかった子どもの保護者への配慮はいかがですか?
先日ちょっと考えさせられることがあったのでシェアしたいと思います。

削除されたとあるツイート

先日何気なくTwitterを見ていたら、可愛いイラスト日記のツイートが流れてきました。

内容は育児のこと。
子どもをお迎えに行って、その日の活動がとても楽しそうな水遊びだったことを掲示(クラスノートみたいなものかな?)で知ったママさん。
わぁ!楽しそう!喜んだだろうな〜。
・・・と思ったらパンツの入れ忘れで水遊びができなかったと先生に報告を受け、ショックを受けてしまいました。


ちょっとうろ覚えですが、色水を使った遊びだったかな〜?
親は子が楽しかったり嬉しかったら、それがとても幸せなのです。
なのに自分のミスにより台無しになってしまった・・・。
イラスト漫画からはママさんがとても落ち込んだ様子がダイレクトに伝わって来ました。

実はこの記事を書くにあたって、そのツイートをご紹介させて頂こうと思ったのですが既に削除されていました。
削除しちゃうほど落ち込んだのかな・・・。
たまたまタイムラインに流れて来たツイートで、フォローしている方ではなくアカウント名も不明です。

そのツイートで思い出したこと

そのイラスト日記を読んだとき、何だか泣きそうになりました。


なぜなら私も同じ経験をしたことがあったから。
自分のせいで我が子の楽しみを奪ってしまった・・・。
そう自分を責めて落ち込んでしまったことが私にもあるんです。

それは長女が1歳児クラスの時のことです。
状況はほとんど一緒です。
当たり前に水遊びを楽しんだだろうと思っていた日のお迎えで言われたのです。


着替えがなかった=私が入れ忘れた


その日の主活動、水遊びに参加させてあげられなかった・・・。
私のせいで、この子に可哀想な思いをさせてしまったんだ・・・。
なんてひどいことをしてしまったんだ・・・。
なんてダメなママなんだろう!
かなり落ち込みました。

帰宅してからも何だか鬱々と自分を責め落ち込んでいたのですが、ふと保育士だった時のことを思い返しました。
(その頃の私は潜在保育士でした!)

保育士だった頃、水遊びができない子ども達はどう過ごしていたかな。
そうだ、保育士だった頃の私は水遊びができない子ども達に哀しい思いなんて絶対にさせてない!

子ども達の反応が楽しみでこちらがわくわくしちゃうような、水遊びをする子ども達も思わず「そっちがいいな」っていうような、そんな特別な遊びをしっかり計画して来たじゃないの!!


きっとこの子の先生もそうしてくれたはず。
そう考えてやっと気持ちを切り替えることができたのでした。

保護者の気持ちを考える

お気づきの方もいると思うのですが、担任の先生は「水遊びをしていません」と教えてくれただけなんです。
「水遊びをしているお友達を窓越しに見つめてしょんぼりしていましたよ」なんて言っていないのです。
なのに勝手に心の中では・・・


↑こんな可哀想な長女の姿を思い浮かべていたんですね。

もちろん「忘れ物があったから水遊びしていませんよ」の報告に「そっか!」と納得する保護者もいると思います。でも私やあのツイートのママみたいに「自分のせいで」とこっそり落ち込むママもいるのです。
性格的なものもあるかもしれませんし、その時の心的状況などで変わってくることもあると思います。(ちなみに私は当時長男を産んで半年くらい。産後で心が乱れていたと思います。)

水遊びをしていないという報告のつもりで保育士はひとことを発していますが、保護者によっては「忘れ物をした」という部分で責められているように感じたり、自分で責めたりすることもあるのです。
自分の楽しみが奪われるのならまだしも「我が子の楽しみを奪ってしまった」ということに大きな罪を感じてしまうんですね。

保育士は、自分のひとことを保護者がどう受け止めるのかを考え、同じひとことでも保護者によって受け止め方が違うということを知っておくべきだと思います。

水遊びできなかった保護者にしたい配慮

私は保育士側のことも知っているから気持ちを切り替えることができましたが、保育士ではない保護者は私と同じ方法で切り替えることはできません。
あのツイートのママさんだけでなく、今日も何処かでひっそり自分を責めているママがいるかもしれないのです。

水遊びできなかった子どもへの配慮は、子ども一人一人を大事に思う保育士ならきっとしていると思います。
だとしたらあともう一歩、その保護者への配慮もして欲しいです。

水遊びを「していない」「できなかった」の報告だと、じゃあ一体この子はどうしていたんだろう、保護者が気になるのはその部分です。
当時の私のように

一人でぽつんと水遊びを羨ましそうに部屋から見つめる子どもを想像するママもいるかもしれません。こんな状況に我が子が置かれていたとしたら切なすぎます!

でも実際はそうではないんですから、そうではなかった姿をしっかり伝えてあげて欲しいのです。
「忘れ物があったので水遊びはしていません。代わりに保育室でスライム遊びをしました!」
「咳が出始めたので水遊びは控えました。代わりに保育室で砂絵をしました!」

いかがですか?
「水遊びができなかったのは残念だったけど、よかった・・・」
と保護者がホッとできる気持ちが伝わるでしょうか。

保護者の笑顔は子どもの元気の源です。
保護者へのひとことに少し配慮するだけで保護者の笑顔は守られます。
離れていた時間も我が子が楽しく元気に過ごしていた、それが保護者の笑顔になるんです。

保護者のために、ひとことに配慮をプラスしてみて下さいね。

「していません」報告に落ち込んだパパさんママさんへ

大切なお子さんが、とっても楽しい活動に参加出来なかったと聞いて落ち込んでいませんか?
それも忘れ物のせいで・・・なんて考えると自分を責めてしまいますね。
本当にその気持ち、よくわかります!!!

でも!
安心して下さい。

忘れ物をして楽しい活動に参加出来なかったとしても、お子さんが一人哀しく過ごすなんてことは保育園や幼稚園ではありえないんです。(断言しますよ!)
なぜなら保育士は(幼稚園教諭も)子ども一人一人を大事にしているからです。

もしお迎えに行って「していません!」の報告が来たら、先生に聞いてみて下さい。

「その間、この子は何をして遊んでいたんですか?」

きっと「そっか!楽しく過ごせてよかった!」と胸を撫で下ろすことができますよ。
大丈夫です。
あなたのお子さんの先生は、あなたに負けないほどお子さんを大事にしていますからね。

おわりに

水遊びを子ども達はとっても楽しみにしていますよね。
それと同じくらい保護者も楽しみにしています。

自分がするわけじゃないのにね。
子どもが嬉しいと、子どもが楽しいと、それが親の幸せなんですよ。

つまりね、
水遊びできなくて子どもがしょんぼりしたら・・・
親もしょんぼりするんですよ。
子どもが哀しいと親は哀しいんです。

でも!忘れ物したんだから楽しめなくて当然!忘れ物する方が悪い!
そんな風に保育をする先生はいません。(いないと信じてるぞ?)
忘れ物した子どもも楽しめるようにきちんと考えています。
だったらそれを保護者に伝えましょう!

水遊びだけではありませんね。
その子どもが楽しみにしている活動に参加できなかった時はいつもそんな配慮を忘れずにしたいです。

あのツイートのママにも先生の配慮が届くといいなあ。

 

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